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ー防水工事とは?その目的や種類について解説!ー
大切な住まいを守り、いつまでも快適に過ごすためには、屋根や屋上、外壁、バルコニー・ベランダなどから水の浸入を防ぐことがひとつのポイントになります。どんな家でも年数が経つと水漏れが発生するおそれがあります。
水が室内に入り込むようになってからでは、工事費用が多くかかってしまいますので、防水工事は早めに行うことをおすすめします。
今回は、防水工事の種類や必要性を中心にご紹介いたします。
まず、住まいにおける防水工事の目的と重要性についてご紹介いたします。
・防水工事の重要性
雨や雪が降りやすい日本では、住まいの快適さを維持し、家の資産価値を保つために建物を水から守ることが大切になります。
屋外から建物内へ雨水が浸入すると、建物の骨格を支える柱や梁(はり)の腐朽、鉄筋の錆などにつながってしまいます。浴室やキッチンなどの水まわりも同様です。
水漏れは悪臭や腐食の原因になるだけではなく、カビやダニなどを発生させ、健康被害の原因につながります。さらに長期間そのままにしておくと建物の寿命を縮めてしまいます。
そのため、建物の内外を定期的に観察して、異常が発生していないか確認する事が大切になります。特に地震や台風の後は、外壁などにひび割れ(クラック)や剥がれが発生していることがあります。
ただ、一般の人では壁の内側に隠された劣化まではなかなか見抜けないため、プロによる定期的な診断を受けることをおすすめします。
新築住宅の建設後には、ハウスメーカーや工務店がアフターサービスとして無料で点検・補修を行ってくれるところが多いですが、期間は限定的です。プロの診断結果に基づき、適切な防水工事を行うことが住宅の耐用年数を延ばします。
・下地補修をしっかり
防水工事のポイントのひとつは「下地補修」です。
下地のひびや欠け、浮きなどを放置したまま防水工事を行っても雨水の浸入を防ぐことは不可能です。何事も土台が肝心ですが、防水工事の場合は下地補修がその土台にあたります。表面だけでなく、下地からしっかり補修を行うようにしましょう。
防水工事には大きく2つの方法があり、使用する材料にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴をご紹介いたします。
防水工事の工法
・密着工法
密着工法とは、浸水を防ぐための防水層を下地に密着させて行う方法のことです。
下地にそのまま施工できるため工期が比較的短く済み、もう一つの「絶縁工法」と比べるとコストパフォーマンスが高いというメリットがあります。
施工後は上に重い物を乗せたり動かしても大丈夫ですが、半面、下地に含まれる水分の影響を受けやすいので、維持管理をしっかり行わないとひび割れや膨れが発生しやすくなってしまいます。
・絶縁工法
絶縁工法とは、下地に防水層を密着させずに、下地と防水層の間に空気層を設ける方法のことです。
施工時のコストは若干高くはなりますが、下地の影響をほとんど受けないので、密着工法に比べて長持ちしやすく、維持管理費を抑えることが可能になります。
ただ間に空気層があるので、たくさんの人が行き来したり、重い物を置く場所にはあまり適していません。
防水材別「防水工事の特徴」
・アスファルト防水
アスファルト防水とは、アスファルトに合成繊維不織布を含ませて作ったシート状の建材を貼り重ねる工法で、ビルの屋上や一般家庭の陸屋根(平面状の屋根)の防水工事に多く採用されています。
防水性が高く、耐用年数がほかの材料と比べて長いのが特徴的です。ただ、アスファルトを高熱で溶かす際に異臭や煙が発生してしまうため、周辺への影響を最小限に抑える工夫が必要となります。
・塩ビシート防水
塩化ビニールシートから作られた防水シートを下地に貼り付ける工法のことです。
塩ビシートは耐久性が高く、施工時の美しい状態を維持しやすいという特徴があります。シートを熱風で溶かして貼り付けられるため、複雑な形状をしたところや狭い場所の工事にも向いています。
ただし塩ビシートには「可塑剤」が添加されており、それが気化するとシートが固くなって割れやすくなるため注意が必要になります。
・ゴムシート防水
合成ゴムから作られた防水シートを下地に貼り付ける工法で、「コストが安い」「施工しやすい」「工期が短期間で済む」といったメリットがあります。
ただし、シートをしっかり接着する必要があるため、複雑な形状をした場所の工事には向いていません。
・塗膜防水
防水塗料を塗り重ねて水の浸入を防ぐのが塗膜防水です。
例えば、ウレタン樹脂を塗り付ける「ウレタン防水」は、ゴム状で一体感のある防水層を形成できます。さらに、硬化するのが速い「超速硬化ウレタン防水」なら品質の安定性が、より高まります。
ほかにもアクリル樹脂を使った「アクリル防水」、シリコン樹脂を塗る「シリコン防水」、FRP(繊維強化プラスチック)を使う「FRP防水」、ゴムアスファルト系塗膜で行う「ゴムアスファルト防水」などがあります。
防水工事は、施工される防水の種類によって耐用年数が異なってきます。それぞれの耐用年数とメンテナンスの方法をご紹介いたします。
種類別耐用年数
防水工事の中でもアスファルト防水は100年以上の歴史があり、信頼感があります。耐用年数は17年から20年と長持ちしますが、その分コストもほかと比べて高くなる傾向があります。
一般家庭ではウレタン防水、塩ビシート防水、ゴムシート防水、FRP防水が多く行われています。耐用年数は維持管理状態などによって異なりますが、FRP防水が約10年、ウレタン防水・ゴムシート防水が10年から12年、塩ビシート防水は10年から13年程度を目安に考えると良いでしょう。
メンテナンスの方法
防水工事の耐用年数を長くするためには、メンテナンスを行うことが大切になります。
まず施工後5年から10年の間は、目視で施工部分を定期的にチェックして、凹凸やひびが入っていないかを確認し、変化や傷みが目につき始めたら保護塗料を上から塗って防水材を守る「トップコート」を行うようにしましょう。
ただし、施工から10年以上が経過すると劣化が進んできます。20年目を迎える頃には雨漏りや水漏れなどが発生する可能性が出てきますので、そうなる前に専門家に診てもらうことをおすすめします。
防水工事の「事前準備」や「保証制度の確認」など防水工事を成功させるためのポイントをご紹介いたします。
防水工事の事前準備
防水工事は屋外で行われるため、騒音など近所への影響が少なくありません。
騒音以外でも、例えば「アスファルト防水」では工事中に臭いが発生するため、音と臭いで迷惑をかけないように事前に近所に挨拶や説明をして理解を得ておくことが大切となります。
防水工事の保証制度
リフォーム会社を選ぶ際は、「保証制度」を実施しているかどうかもチェックしておきましょう。
工事箇所や工法などによって保証内容や期間は異なりますが、期間の目安は5年から10年程度のところが一般的です。さらに、定期点検などのアフターサービスを実施しているところなら、なお良いでしょう。
ただ保証が付いていても、施工箇所以外の水漏れや、不適切な管理、自然災害による水漏れなどは、保証の対象外になります。
防水工事は雨漏りし始める前に!
防水工事を行うリフォーム会社を選ぶ際は、防水工事の実績が豊富であることはもちろん、防水施工技能士など防水工事に関するプロが活躍していることがポイントになります。屋根や壁、バルコニー・ベランダから雨漏りし始めると、住宅の傷みが早くなり、修繕費が余計にかかってしまいます。そうなる前に防水工事を行うようにしましょう。
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